« 秋の旅2024 ~姫路城・好古園 10.10~ | トップページ | 秋の旅2024 ~たつの市 赤とんぼの里・男はつらいよ夕焼け小焼けロケ地 10.10~ »

2024年10月21日 (月)

秋の旅2024 ~たつの市 重要伝統的建造物群保存地区・竜野醤油・揖保乃糸・龍野城・武家屋敷通り 10.10~

Resize0131
たつの市 小京都と呼ばれる町並み

播州の小京都 たつの市

姫路から秋を求めてたつの市へ来ました。以前は竜野市、新宮町、御津町、揖保川町に分かれていましたが、2005年に合併してひらがな市名の街が出来ました。中でも旧竜野市街は龍野藩五万三千石の城下町で、古い町並みが多く残る事から、播州の小京都と呼ばれます。

Resize0133

たつの市 醤油蔵し水路のある道

江戸時代さながらの町並み

旧市街地の半ばが重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に指定されているとあらかじめ調べてはいましたが、実際に来てみて城下町がまるっと保存されているのが判り驚きましたね。無論、江戸時代そのものではなく、新しい建物や更地になったところもありますが、どこを歩いても風情たっぷりで、こんな素敵な街があったんだと嬉しくなりました。

Resize0135

たつの市 うすくち龍野醤油資料館

淡口醤油発祥の地

竜野は3時間もあれば歩いて回れるほどのこぢんまりとした町ですが、実は様々な顔を持っています。その一つが醤油の町ですね。醤油の中でも淡口(うすくち)醤油発祥の地で、今でも生産量は日本一なのだそうです。木造二階建てがほとんどの街中に、突然現れるレンガ造りの建物がうすくち竜野醤油資料館。ビカシマル醤油の本社だった建物で、今は竜野醤油の情報発信地となっていて、ここに入れば淡口醤油の全てが判ります。ちなみに入館料は10円、冗談かと思いましたが、ちゃんとパンフレットも貰えたし、展示内容も充実していて。竜野に来たら必見の場所ですね。

Resize0136

うすくち龍野醤油資料館内部

龍野醤油が栄えた理由

竜野醤油の発祥は1500年代後半まで遡ります。竜野は播州平野の西の端に位置し、醤油造りに欠かせない播州の小麦、赤穂の塩、揖保川上流の新宮、山崎の大豆が容易に手に入り、さらに揖保川の伏流水にも恵まれていました。最初造っていたのは濃口醤油だったのですが、1666年に淡口醤油が開発され、それが京・大阪で受け入れられて、藩が保護奨励するところとなり、一大産業として発達する事となりました。ちなみに淡口となるのは塩分濃度を濃くする事で発酵・熟成を抑え、色が濃くなる前に完成させるからなのだとか。また揖保川の水が軟水であった事も発酵を抑えるのに有利だったそうです。そして竜野醤油の特徴として甘酒を加えており、辛らさだけでなく、ほんのりとした甘みが感じられるのですね。

また、揖保川は原料水としてだけで無く、水運にも使われました。竜野で造られた醤油は高瀬舟に乗せられて揖保川を下り、室津で千石船に乗せ替えて大阪に運び、京には三十石船で淀川を遡り、最後はまた高瀬舟に乗せて高瀬川から運び入れられました。私的には、慣れ親しんだ高瀬川と竜野が繋がっていたのが興味深かったです。

なお、現在旧市街に醤油醸造所跡はいくつかありますが、実際に操業を行っているのは末廣醤油一社のみ、ここは今でも伝統的な製法を守っているとの事です。

Resize0138

たつの市 醤油蔵が並ぶ町並み

八つの重要伝統的建造物群保存地区

竜野の重伝建は八つの地区に分かれます。それぞれに特徴があり、ここは大手と上河原の境目あたりになるのかな。大手の中でもこのあたりは醤油蔵が多く、うすくち竜野醤油資料館もこの先にあります。また、寺院も多くあり、右手は如来寺という比較的大きな寺です。また、市内に水路が多いのも特徴で、城の堀にしてはごく狭いので山から流れてくる自然の川なのでしょうか。水路沿いの道はとても風情があり、車社会になっても暗渠にして道幅を広げる事をせず、大切な景観として守っているそうです。道と交差するところにはこうした石の欄干があり、それもまた良い味を出していますね。

Resize0141

たつの市 上川原地区

商家街だった上河原地区

ここは上川原地区。江戸時代は商家が多く、多種多様な店があったとか。でも今は静かな住宅街ですね。もっとも、ここは上川原でも脇道で、この北側がメインになるのかな。

Resize0139

麵之家 素麺の特製ぶっかけ

<龍野の名産 揖保乃糸

この脇道に入ったのは、昼食のためでした。麺之家という店で、うどん、そばなど様々な麺料理が食べられるという事で、あらかじめ調べて来たのです。でも前の写真のように民家が並ぶ狭い道で、本当にこんな所にあるのかなと思いながら歩いていると突然幟が出ていました。古民家をリノベーションした店で、中は小綺麗になっていましたね。沢山のメニューがある中で選んだのは素麺、醤油と並ぶ竜野の名物です。素麺の特製ぶっかけで、焼き豚、トマト、卵、ワカメ、天かすなどがトッピングされており、こんなに豪華な素麺は初めて食べました。ちょっと薄味でしたが、なかなか美味でしたよ。

竜野の素麺と言えば揖保乃糸。てっきり一つの会社が作っていると思っていたのですが、実は姫路から佐用までを含む広い地域の400社の組合工場で作る統一ブランドなのだそうですね。始まりは室町時代で、竜野の南、太子町あたりで作り始められた様です。その後、製造する農家が増えていき、粗製濫造品が出回るようになった事から、竜野、新宮、林田などの素麺屋仲間が集まり、品質などを取り決め、厳しい管理が行われる様になったのだとか。その伝統が今も引き継がれているのですね。

Resize0142

たつの市 醤油の郷大正ロマン館

醤油の郷大正ロマン館とクラテラスたつの

大手地区のランドマーク的存在が醤油の郷大正ロマン館。大正13年に龍野醤油同業組合が建てた組合事務所で、素敵な洋館ですね。現在は資料館になっており、作品展の会場としても使用されています。入城料はなんと無料。本当に入って良いのかなと恐る恐る入りましたが、誰も居なくて自由に見て回る事が出来ました。

隣にある醸造所跡はクラテラスたつのと言って、レストランと土産物店が入っており、竜野観光の拠点ですね。総じて静かな竜野でしたが、ここは結構な人が集まっていました。みなさん、どこに居たのかしらん。

Resize0143

醤油ソフトクリーム

不思議な味 周瑜ソフトクリーム

ここで食べたのが醤油ソフトクリームです。これが食べてみたかったのですよね。ほんのりとした醤油味がするソフトクリームで、それでいて甘いという不思議な味わいでした。でも美味しかったですよ。500円と少し高めですが、お勧めのスイーツです。

Resize0144

たつの市 ゑの劇場

ゑの劇場と醤油の自動販売機

大正ロマン館の斜め向かいにあるのがゑの劇場。ここも醤油醸造所の跡で、多目的ホールとして利用されている様です。かつての工場の外観はそのままに利用している訳で、町の風情を壊さないこういう取り組みは嬉しいですね。門の横にある三角屋根の小屋は日本で唯一と言われる醤油の自動販売機、醤油やもろみを買う事が出来ます。

Resize0146

龍野城 大手門

龍野城跡

少し歩いて龍野城に来ました。寛文十二年(1672年)に脇坂安政が建てた城で、総石垣造で枡形になった門や多聞櫓を備えていますがごく小規模で、城と言うより武装した陣屋という方が正しいのかな。江戸時代にはもう少し広く、裁判所や小学校のあたりにまで曲輪があり、堀も備えていた様ですね。本来の大手門は小学校の東にあったのだとか。明治維新後に廃城になり、門は移設、櫓や御殿は取り壊され、跡地は中学校や女学校として利用されていましたが、昭和50年から再建が始まり、木造、土壁で現在の建物が復興されています。戦国時代には背後の鷄籠山に赤松氏が築いた本格的な山城があったのですが、万治元年(1658年)に廃城になり取り壊されています。この山城の遺構は今でも残っており、本丸跡まで登る亊は出来ますが、結構険しいところもある様なので、しっかりした足ごしらえが必要な様です。

Resize0148

龍野城 本丸御殿と前庭

龍野城 本丸御殿

城内には本丸御殿がありました。1979年に古図を元に復原されたもので、内部も綺麗に再現されています。城の資料や鎧兜、脇坂氏の象徴である貂の皮の槍鞘(復製)などが展示されていますが、入館料は無料。岐阜も安いと思いましたが、竜野はそれ以上ですね。京都の拝観料が異常に高いんだと改めて思いました。

Resize0150

龍野城 二重櫓

復興された二重櫓

裏門から出ると立派な二重櫓がありました。いかにも城下町らしい景色ですが、江戸時代には無かった様ですね。復原ではなく復興と書いたのはそのためです。でも竜野の町に良く似合う素敵な姿なので、時間の経過と共に文化財として認知されて行く事でしょう。

Resize0154

たつの市 武家屋敷通り

武家屋敷通り

龍野城の西にあるのが武家屋敷通り。建て替えられた家が多いせいか重伝建には指定されていませんが、白壁が続く美しい道です。この先に竜野の名所の一つ、聚遠亭があるのですが、だんだん時間がなくなって来たので途中で引き返しました。でも、無理をしてでも行っておけば良かったかな。

Resize0152

たつの市 白壁の続く町並み

まだまだあるたつの市の魅力

長くなったので、この先は明日アップします。竜野の魅力はまだまだありますよ。

« 秋の旅2024 ~姫路城・好古園 10.10~ | トップページ | 秋の旅2024 ~たつの市 赤とんぼの里・男はつらいよ夕焼け小焼けロケ地 10.10~ »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 秋の旅2024 ~姫路城・好古園 10.10~ | トップページ | 秋の旅2024 ~たつの市 赤とんぼの里・男はつらいよ夕焼け小焼けロケ地 10.10~ »