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2024年10月10日 (木)

京都・洛南 萩を訪ねて2024 ~かましきさん・勝念寺 9.30~

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京阪の丹波橋駅で降りて勝念寺に来ました。ここに萩の寺があるというのは以前から知っていましたが、なかなか立ち寄る機会が無く、この日初めて訪れる事が出来ました。勝念寺は普段非公開の寺なのですが、萩の季節には萩振る舞いと言って、一般公開が行われます。

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来てみて驚いたのは、山門を入るとすぐに萩の枝で道が塞がれている事で、向こうが見えないのですね。何だこの寺はと思ったのですが、枝をかき分けて入っていくと、境内の中は噂通り萩で溢れていました。

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そして足下には満開となった彼岸花がそこかしこで咲いています。絵に描いた様な秋の景色で、なんと素晴らしい所だと驚喜してしまいましたね。

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最近よく聞く名となったので混雑しているかなと思っていたのですが、私の前に一人居ただけで、すぐに帰られたためこの素敵な空間を独り占めする事が出来ました。まさに至福の時間でしたね。

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勝念寺は浄土宗知恩院派の末寺で、天正15年(1587年)に聖誉貞安上人によって開かれました。貞安上人は織田信長の帰依を受けていた僧で、本能寺の変の後、信長と信忠の霊を弔うため、正親町天皇から御池御所を賜って大雲院を開いています。そして、同時に豊臣秀吉の城下町であった丹波橋にも一寺を開き、安養山勝念寺と号しました。信長ゆかりの寺らしく、安土城で賜った諸像を伝えています。

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勝念寺は通称かましきさんと呼ばれます。境内に祀られている身代わり釜敷地蔵尊に由来し、地獄で釜ゆでの刑の責め苦を受ける人に代わり自ら煮えたぎる竈の中に入りその苦を取り除き、安楽を与えるとされます。由来は不明ですが、明治時代の鑑査状には恵心作と記されており、寺に伝わる話では信長から授かったものと言われています。かつては熱心な信者が沢山居て、檀家とは別にこのお地蔵様の講があり、長岡京市や向日市、京田辺市あたりから参拝者があったのだとか。また、代わり、かわる、カエルの語呂合わせから、境内にはカエルの像が沢山置かれています。

他に信長から賜った像と伝わるのは、毘沙門天像、門出八幡宮のご神体、多羅観音菩薩、閻魔法王自作霊像があります。 

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境内の一角にはインド菩提樹が植えられていました。ブログを拝見すると去年から鉢植えで育てられ、今年地植えにされたそうですね。日本では地植えは無理と聞いていましたが、大阪の一心寺では巨樹となって育っているそうです。地球温暖化のせいかも知れませんが、数少ない恩恵の一つとして無事に冬越しが出来ると良いですね。

今年の萩は7日に刈り取られたそうですから、萩振る舞いも終わっています。開催時期は萩の具合によって変わるそうですから、ブログ、フェイスブック、ツイッターなどで確認される事をお勧めします。それにしてもこれだけの萩を無料で公開されるとは、本当に有り難い事だと思います。

(地図はtrlキーを押しながらスクロールして下さい。勝念寺の表示が現れます。)

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コメント

萩の花がどっぷりと茂っていて野趣にあふれたって感じでいいなあとおもいました。萩の花の持ち味はこういうざっくりとして咲いている姿かなあとおもいます。でも、ひとつひとつの花はとても、かわいいですよね。素晴らしい萩の写真をありがとうございます。

常林寺の萩に比べると、確かにこちらは野趣に溢れていますね。境内は比較的狭いですか、萩と彼岸花に囲まれた、とても素敵な空間でした。来年機会があれば是非訪れて見て下さい。

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