京都・洛南 宇治逍遙2024 ~宇治神社 9.10~
橋寺から宇治川を遡るとやがて宇治神社に出会います。非常に古い起原を持つ神社で、仁徳天皇の弟である菟道稚郎子命を御祭神とし、313年5月に創建されたとされています。
社伝では父である応神天皇から皇位継承者として指名されていた菟道稚郎子命が、兄である仁徳天皇に譲るためこの地で命を絶ち、そのことを悲しんだ仁徳帝が神として祀ったとされます。
このあたりは神話の世界ですが、とても古い神社である事は確かですね。ちなみに菟道とは「とどう」と読みますが、「うじ」という読み方もあります。つまり宇治の地名の起こりは菟道稚郎子命にあるという説があるのですね。ただし、日本書紀にさらに古い時代に莵道河(宇治川)という記載があって、地名の方が先にあり、名前の方が地名を冠したという説もあります。
菟道稚郎子命は河内からこの地に移って宮を造ったとされるのですが、その途中で道に迷い途方に暮れていると、どこからともなく一羽の兔が現れて振り返り振り返りしながら命を正しい場所に案内したとされます。
この神話に現れる兔をみかえり菟と呼び、人々を正しい道に導く神の使いとして伝わっています。この事から宇治神社はうさぎの神社として知られ、手水舎、おみくじ、絵馬に使われているほか兔の像がそこかしこにあり、特に絵馬を奉納した後本殿回りにある3体の兔を見つけると願いが叶うとされています。
この時は知らなかったのですが、境内にはパワースポットがあるそうですね。特にどういう御利益があるのかは記されていませんが、自然の力を感じ取れる場所なのだそうです。今度行ったら探してみようかな。
宇治神社はうさぎ年だった去年はたいそう賑わったそうですが、この日は観光客はほとんどおらず、静かな地域の産土神という風情でした。平等院は常に観光客でいっぱいですが、対岸の宇治神社は静かなものです。朝霞橋を渡るとすぐ正面ですので、喧噪に疲れたら兔に会いに立ち寄られると良いですよ。
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