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2024年8月21日 (水)

京都・洛北 一乗寺から修学院周遊 2024 ~鷺森神社 8.15~

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圓光寺から鷺森神社に来ました。この日は曼殊院道側にある裏道から入って行きます。この森はその名の通り鷺森、神社は赤山禅院から修学院離宮の地を経てこの森に移転してきたのですが、鷺森は元々の地名としてあり、その名を取って鷺森神社となった様です。南北朝時代の記録に楠木正成が鷺森に陣を敷いたとあり、この静かな森に武者達がひしめきあっていた時があったのですね。ちなみに神社の元の名は修学院天王社、牛頭天王を祀っていた事からこう呼ばれていました。

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神社の創建は貞観時代(859年から877年)と古く、現在地に移ってきたのは元禄2年(1689年)の事です。表の参道ももみじや桜の緑で埋まっていますが、この裏道を通ると本当に森なんだと実感しますね。森林浴と言うと大げさだけど、気持ちの良い小径です。この石橋は御行橋、元は修学院離宮入り口の音羽川に架かっていた橋で、後水尾天皇、霊元天皇が行幸された際に通られた事からこの名があります。昭和42年に本殿が改築される際、請願して下賜され、社宝として宮川に架けたとのことです。

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鷺森の名の由来は、神の使いとされる鷺がこの森に沢山住み着いていたからだとか。今は住宅街に囲まれていますが、元は田園地帯だったはずですし、近くには音羽川も流れています。ここで鷺は一羽も見た事はありませんが、かつては鷺の巣がそかしこにあったのでしょうね。

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御祭神は素戔嗚尊、元々の御祭神である牛頭天王はその本地とされます。神号を鬚咫天王(すだてんのう)と言い、鳥居の扁額にも書かれていますね。江戸時代の観光案内所にも鬚咫天王と記されており、かつてはこの名の方が通りが良かったのかな。  

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去年も紹介した八重垣の石です。説明書きにはこの石に触れて祈る事で、良縁に恵まれ悪縁を絶つ事が出来るという有り難い御利益があるとあります。でも横の看板には社務所で黒石を買い求め、その小石をこの上に乗せて祈ってくださいと書かれており、この黒石が700円とちょっと高いですね。なので触れるだけにしておきましたが、それだと御利益は出ないのかな。

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江戸時代の拾遺名所図会を見るとこの参道は無く、今の森の中を通る裏道が唯一の参道だった様です。こちら側は山になっており、何時の時代か判りませんが切り開いたのでしょうか。広々とした参道で、春は桜秋は紅葉で綺麗ですよ。観光客の姿はほぼ無く、地元の人たちが参拝に来る、文字通りの産土神ですね。いつ来ても気持ちの良い空間で、修学院あたりを歩くときには、貴重な休憩場所にさせてもらっています。

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