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2024年8月19日 (月)

京都・洛北 一乗寺から修学院周遊 2024 ~詩仙堂 8.15~

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令和6年8月15日、一乗寺から修学院界隈を散策してきました。この日は最後に松ヶ崎に寄って大文字の護摩木志納を行う予定でしたが、朝から暑いのなんの、最後はバテバテで修学院駅前からバスに乗りました。とてもじゃないけど、歩いていられなくなりましたね。去年も同じような事をして暑さで参っていますが、我ながら学習効果が無いと思います。

最初に訪れたのは詩仙堂、入り口にある門は小有洞と呼ばれます。この寺のコンセプトは唐様、各施設には唐風の名前が付けられています。

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変わらないようでいて少しずつ変化するのが詩仙堂。この日も受付の横にニューフェイスのお地蔵様が置かれていました。どうしたのですかと聞くとまた寄付して貰いましたとの事。何とも可愛らしいので撮っても良いですかと確かめ、カメラに収めたのがこの写真です。座禅を組むお地蔵様というのは珍しいと思って検索してみると、結構出てきますね。ただし、昔からあるものでは無く、売りものがほとんどですから、最近の流行なのでしょうか。

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ここに着いたのは受付開始の9時丁度。たぶん一番乗りかと思っていたのですが、既に数人の方が待たれていました。夏の平日にしては珍しいと思ったのですが、やはりお盆休みだったからかな。

詩仙堂の正式名称は凹凸窠(おうとつか)、でこぼこの土地に建てられた住処という意味です。詩仙堂は山裾にあり、自然地形として元から有った高低差を巧みに利用しています。この座敷が一番高いところにあるのですが、周囲の木々に遮られて見晴らしが良いという事は無いです。でも、丁寧に作り込まれたさつきの刈り込みと白砂からなる人工的な庭と、周囲の深山を感じさせる木々の重なりが、いつ来ても良い眺めですね。正直、冬は寒々しく感じますが、雪が降ると景色が一変して素敵ですよ。

ちなみにこの座敷は三階建の嘯月楼の一階部分、一番上の望楼には登る事はできませんが、ホームページにあるVRで見る事が出来ます。とても見晴らしが良く、かつては大阪城まで見えたとか。詩仙堂を造った石川丈山は大坂の陣で掟破りをし、家康の怒りを買って徳川家を去りましたが、ここから城を眺めながら何を思ったのでしょうね。

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庭園は百花塢(ひっゃかのう)と呼ばれ、その名の通り四季折々の花が咲いています。この日は桔梗が綺麗でしたね。不思議だったのは紫陽花が花を付けたままだった事で、ここでは刈り込みをしないのですね。枯れた花にも風情があるという事かな。その割に伸び放題になっていないのはなぜかしらん。この寺独特の手入れ法があるのでしょうか。

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桔梗の他にはススキがもう穂を出していました。1年前も同じ事を思いましたが、猛暑の中でも季節は着実に進んでいるのですね。暦の上では既に秋、植物はちゃんと季節の変化を感じ取っている様です。季節が過ぎるのは早いもの、清少納言も枕草子で書いています。「ただすぎにすぐる物 帆かけたる船。人のよわい。春、夏、秋、冬。」千年前の人も同じ事を感じていたのですね。

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下の庭にはお地蔵様が仲良く2体並んでおられます。たぶん座禅地蔵と同じく寄付されたものなのでしょうね。この横の灯籠の火袋の中にも小さなお地蔵様が入っています。もう随分前の事ですけど、置かれた当時には話題になったものですが、今は気づかない人も多いかな。

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この池には特に名前は付いていないようですね。ここでも意外だったのは花菖蒲の葉が刈り取られていた事で、夏の間育てなくて良いのかしらん。それとも毎年花が変わっている様な気がしていたのですが、やっぱり植え替えているのですかね。何回も訪れていると細かい所まで目が行ってしまいます。冒頭にも書きましたが、変わらない様で少しずつ変わっていくのが詩仙堂。絶えず手を入れていかないとこんな見事な庭は維持出来ないのでしょうね。

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