京都・洛東 京都梅事情２０２３ ～軒端の梅 東北院 ３．１０～

真如堂の近くに東北院があります。かつては京都御苑の東にあり広大な敷地を持った大寺だったのですが、火災と戦乱により衰退し、現在は神楽岡の地にひっそりと静まっています。

その東北院は泉式部が晩年を暮らした寺として知られ、式部が軒端の梅と名付けて愛した梅が今でも境内に残されています。

無論、この梅は後世になって植えられたものですが、式部が東北院に居たという事を偲ぶ縁となっています。この日は既に盛りを過ぎていましたが、当たり年に満開になるとそれは綺麗な梅ですよ。一見荒れた小さな寺と見過ごしがちですが、平安時代からの由緒を持った寺として見直されても良いのかなと感じています。