京都・洛北 そうだ京都行こう2020 早春編・石庭 ~圓光寺~
一乗寺の地にある圓光寺は、徳川家康を開基とし、三要元佶を開山として開かれました。はじめは伏見の地にあり、後に相国寺境内を経て、1667年に現在の地に移りました。この寺は当初学校の役割を果たしており、僧俗問わず入学を許したそうです。また、出版事業も展開し、貞観政要、孔子家語などが刊行されました。当時使用された木活字は現存しており、宝物館で見る事が出来ます。現在は臨済宗南禅寺派の寺院。
石庭は参道の階段を上がったところにあり、奔龍庭と呼ばれます。以前は受付と通路があった場所であり、2013年に今の庭に生まれ変わりました。白砂の中に巨石を大胆に使い、龍の頭、尾びれなどを立体的に形作っています。抽象的な表現の多い石庭にあって、ここは異色の存在ですね。龍は雲の中で体をくねらせて勢いよく泳いでいる様に見え、奔龍と呼ぶにふさわしい姿です。
庭の周囲は桜が多く植えられており、花時分にはとてもきれいですよ。また、少ないながらさつきも植えられており、花か咲くと白砂にピンク色の花が映えて素敵な風景となります。
秋は隣の十牛の庭の紅葉で有名ですが、冬はやはりこの奔龍庭の石組みがメインですね。雪景色はまだ見た事が無いですが、きっと幻想的な光景となる事でしょう。今年はもう無理っぽいですが、いつか見てみたいものですね。今時分は拝観者もほとんど無く、静かに石庭を鑑賞するには良い時期ですよ。水琴窟もじっくり楽しめますしね。
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